世界の最先端企業である Rolls Royce 社は、民間航空宇宙、防衛、電力システムなど、複雑な技術が求められる市場に最新のテクノロジーを提供しています。
このような規模と多様性を擁している同社では、42 に及ぶグローバル拠点で給与計算が個別に行われていました。そのため長い間、ワークフォース コストの分析は正確な値ではなく平均値に基づいて行われていました。推定コストと実際のコストには大きな差異が生じていました。
そこに新型コロナウイルスが発生し、同社の市場を直撃しました。大規模な再編によってコストを削減した同社では、正確な情報を求める機運が高まり、この課題に対応することがミッションクリティカルとなりました。What-If シナリオを検討するだけでは対応できなくなっていました。精度が求められていたのです。
Rolls-Royce の Workday ソリューションは、人事システムの領域をはるかに超えています。もはや、ビジネスに関する情報とインサイトを獲得し一部の主要プロセスを管理するためのビジネス ツールです。
グローバル ビジネス サービス担当トランスフォーメーション ディレクター
可視性を高めて管理能力を向上
Rolls-Royce 社の戦略・財務を一元的に担うグローバル ビジネス サービスでトランスフォーメーション ディレクターを務める Marcus Millership 氏は次のように述べています。「企業の最大のコストは人財であり、組織を管理するためには、人財を完全に可視化することが重要になります」人事部門の精度問題を解決するソリューションを特定する使命を受け、Millership 氏と彼のチームは、多くのソリューションを検討した上で Workday Prism Analytics を選択することに決めました。
ヘッドカウントと総人件費に関するレポーティングが完全に自動化された現在、精度の問題は解消され、予算差異は数百万ポンド低減しました。人事部門と財務部門のコラボレーションがかつてないほど強化されたため、財務部門は Workday Prism Analytics を独自の目的のために導入することも決めました。
Millership 氏は次のように述べています。「これまでのところ、Workday Prism Analytics の採用が正しい選択だったことは明らかです。このツールがなかったら、新型コロナ危機を乗り越えるのはより難しかったことでしょう。このツールには実に素晴らしい、当社にとっては画期的な機能が装備されていました」
精度を高めて予算差異を根絶
各国の給与計算データや数千人の従業員データを統合できるようになり、ヘッドカウント予算を算出する際の差異は大幅に減少しました。その結果、マネージャは信頼性の高いデータに基づいて意思決定を行えるようになりました。
Marcus Millership 氏は次のように述べています。「以前は仮説に基づいて予算編成を行っていましたが、その必要はなくなりました。現在は Workday に実際のコストを取り込んで組織レベルで比較できるため、はるかに妥当・正確なコストを算出できます。コスト削減が必要な現在の状況下では、正確な予算を編成することが特に重要になります」
再編には信頼性の高いデータが不可欠
Rolls-Royce 社の再編プロセスでは、データの信頼性が特に重視されました。その結果、同社は新型コロナウイルスがもたらした最も困難な時期を乗り越え、将来的な成長機会を特定・活用できるアジャイルな組織へと進化しました。
Millership 氏は次のように述べています。「コスト基盤に対する理解を深めること、ひとつのシステムに統合された正確な情報を活用すること、そしてその情報をすばやく簡単に更新したり抽出したりできるようになることが、極めて重要です。ワークフォースを完全に可視化し、予算のプランニング方法を確立することが不可欠です。当社は現在、これらの目標を達成しています」
インサイトとアクションを共有して財務・人事部門の連携を強化
Millership 氏は次のように述べています。「財務部門は現在、『Workday は人財データを提供する唯一の正しい情報源なのだから、これを人件費のコスト基盤としなければならない』と言っています」
「これは素晴らしいことです。ひとつのソースを使用して業務を行うことは前進を意味します。当社は新たなテクノロジーを活用して完全に持続可能な未来を構築し、組織内のすべてのデータを単一のシステムで利用できるようにしたいと考えているからです」
「したがって当社は現在、プラットフォームをより戦略的なレベルに引き上げることに目を向けています」