CIO 向けバイヤーズ ガイド: AI 対応型人事・財務プラットフォーム
IT 部門が統制を維持し、AI が測定可能な成果を実現するエージェント型企業において、ERP および HCM プラットフォームを評価する際に活用できるフレームワークをご紹介します。
はじめに: プラットフォームの選定基準に変化
すべての最高情報責任者 (CIO) には、AI を全社規模ですばやく導入し、測定可能な ROI を実現するという共通の使命があります。取締役会はあらゆるプレゼン資料にこれを求め、各事業部門もこれを要望しています。そして最高経営責任者 (CEO) は、CIO がこの使命を実現することを期待しています。
しかし、多くの RFP では、その要求に応えるためのアーキテクチャ上の構造的変化が見落とされています。人事・財務プラットフォームの選定は、もはやバックオフィス インフラの選択ではありません。AI 戦略上の決断なのです。AI が社内のガバナンスに基づいて価値ある業務をどのように実行するか、また実行すること自体が可能なのかどうかは、人財、資金、エージェントを管理するために選択するプラットフォームによって決まります。
AI エージェントは単独で動作するわけではありません。発注書を承認したり、給与計算を実行したり、コスト センター間で社員を移行させたりする場合、エージェントには、組織構造、承認プロセス、報酬帯、コンプライアンス規則、セキュリティ権限など、従業員が必要とするコンテキストと同じものが必要になります。そのコンテキストを保持するプラットフォームは、AI 戦略の中核を担います。それが AI 戦略なのです。
現在市場に出回っている多くの AI ツールは、そのような役割を担うようには設計されていません。それらは汎用的なモデルに基づいて動作しているため、自社のビジネス ルールやデータ境界、権限構造、コンプライアンス要件を理解していません。説得力のあるコンテンツを作成し、妥当な提案を行うことはできますが、給与計算を安全に実行したり、発注書を承認したり、コスト センター間で社員を移行させたりすることはできません。AI が人事部門や財務部門に具体的な成果をもたらすには、企業のシステム オブ レコードを基盤とする必要があります。
ここでは CIO 向けバイヤーズ ガイドの概要について、詳しく解説します。詳細なチェックリスト、スコアカード、データについては、「CIO 向けバイヤーズ ガイド: エージェント型企業」の全文をダウンロードしてご覧ください。
CIO のジレンマ: 確率論的インテリジェンスを制御する決定論的ガードレール
これは哲学的な問題ではなく、アーキテクチャ上の問題です。人事システムと財務システムは決定論的なものであり、常に監査可能な同じ成果を生み出さなければなりません。給与計算、コスト センター間の人財の移行、福利厚生の適用資格の変更など、これらは単なる提案ではありません。承認プロセス、ビジネス ルール、コンプライアンス フレームワークに基づいて実行・統制される動作です。今日の AI は確率論的なものであり、傾向を認識することや提案することには優れていますが、確実性ではなく確率に基づいて動作しています。
給与計算や決算を処理する場面や、コンプライアンスが問われる場面においては、「ほぼ正しい」は「間違い」と同義です。CIO にとっての課題は、どちらを導入すべきかということではありません。重要なことは、プラットフォームが確率論的 AI を決定論的統制によって制御できるかどうかです。これにより、エージェントが推論、提案、動作を行う一方で、重要プロセスの正確性、コンプライアンス、再現性は維持されます。
意思決定のレイヤー構造
確率論的インテリジェンスを制御するための決定論的統制は、一度の決定で片づくものではありません。小さな決定をひとつずつ積み重ねて機能する構造になっています。つまり、 一つの決定が次の決定を可能にするのです。
データ基盤: 正確に整備され、ガバナンスの効いた人事・財務データに、リアルタイムでアクセスできること。このデータには多様なコンテキストも含まれているため、ビジネス上の価値があります。これがなければ、エージェントは不完全な情報に基づいて推論を行うことになり、その後のあらゆる動作が、その弱さを継承することになります。
インテグレーションと相互運用性: 脆弱な ETL パイプラインを使用せずに、プラットフォームをより広範なエコシステムに接続するオープン スタンダード (Apache Iceberg、JDBC、MCP、A2A プロトコルなど)。エージェント型企業は、特定ベンダーの基盤上で機能するのではなく、ガバナンスを損なうことなくデータとエージェントがツール間を移動できるアーキテクチャ上で機能します。
セキュリティと ID: 人間とデジタル ワーカーを同様に統制する、ロールベースの権限とエージェント ID の管理。最も強固なアーキテクチャは、オブジェクト レベルでアクセスを制御します。AI エージェントはユーザーが権限を持つデータのみを閲覧し、承認、職務分掌、地域別ポリシー、例外処理ルールといった、既存のコンプライアンス統制をそのまま継承します。
エージェントの実行と監視: エージェントが推論と動作を行い、システム間でツールを呼び出すランタイム レイヤー。エージェントは、広範な権限を持つサービス アカウントを通じてではなく、代理を務める個人の ID と権限に基づいて実行すべきであり、そのすべてのステップ (誰が、誰の代理として、どのような設定ルールに基づいて実行したか) が追跡できなければなりません。
エージェントのガバナンスとライフサイクル: エージェントがどこで構築されたかに関わらず、エージェントの登録、設定、監視、および停止を行うコマンド センター。これがなければ、エージェント環境の拡張時に管理不能となり、新たなデプロイメントのたびに個別のセキュリティ プロジェクトが必要になってしまいます。
ビジネスの価値と ROI の測定: エージェントの動作を成果 (時間やコストの削減、プロセス処理能力の向上、およびキャパシティの創出) へと結びつける分析とその評価。このレイヤーは、IT イノベーションを、財務部門や取締役会が理解できる数値や文脈に変換する役割を果たしており、これがなければ、あらゆる AI への投資は、いつまでも実用化にいたらないパイロット プロジェクトのままとなってしまいます。
このガイドについて
このガイドでは、CIO がレイヤー化型プラットフォームに関する意思決定を行うための、実践的な評価基準を解説しています。また、それぞれの主要セクションでは、取り組むべき主な課題も説明しています。
- 新たな評価基準を検討する: 譲れない基本要件と、AI に焦点を当てた差別化要因の両方を優先します。
- IT 部門が統制を維持し、AI が真の成果を実現する: ガバナンスをプラットフォーム要件として扱います。
- 技術的な実現可能性を確保する: AI がエンドツーエンドで実行するのか、それとも提案にとどまるのか、アーキテクチャの耐性テストを行います。
- ビジネス ケースを構築する: オペレーション上のメリットを、CFO が理解しやすい指標に変換します。
- 合意形成を促進する: 評価基準を共有し、購買委員会の合意形成を図ります。
各セクションを、ベンダーのショートリスト、デモ、概念実証の段階で適用できるチェックリストとして活用してください。これにより、最終的な提案において、アーキテクチャ、ガバナンス、ビジネスの価値、ステークホルダーの賛同といった要素を統合し、一貫性のある意思決定へと導くことができます。
このフレームワークは、Workday が Jasper Colin 社と共同で実施した 2026 年のグローバル調査に基づいています。この調査は、8 つの市場において社員数 1,000 人から 10 万人規模の組織を代表する CIO 300 人を対象に実施されました。この調査が明らかにしていることは、変革の過渡期にある IT リーダーの姿です。基幹業務システムの近代化と、大規模な AI 導入に向けた準備を進める一方で、増え続けるツールやエージェント、そして実証実験の管理にも追われています。しかも、多くの場合、統合ガバナンス モデルがないまま行われています。
従来のチェックリスト、機能、モジュール、デプロイメント オプションが間違っているわけではありません。ただ、不完全なだけです。新たな評価基準では、プラットフォームが AI の管理、データの活用、拡張の支援をどのように行い、業務を停滞させることなく、大規模に拡大できるかを考慮しなければなりません。このガイドでは、その評価基準をご紹介します。
CIO は、AI 対応型人事・財務プラットフォームを選定する際、どのような新しい評価基準を用いるべきか
最低要件は変わりません。しかしそれだけでは不十分
300 人の CIO に、ERP および HCM プラットフォームを評価する際に最も重要となる機能を尋ねたところ、必須機能としてセキュリティ、ガバナンス、コンプライアンス (87%)、ユーザー エクスペリエンス (85%)、インテグレーション機能 (84%) が挙げられました。これらは基本的に譲れない条件です。これら 3 つの領域すべてにおいて強みを発揮できないベンダーは、ショートリストに含めることはできません。
しかし、同じ調査では、そうした共通認識の裏にある、新たな動きも明らかになりました。それは、AI とエージェントの機能 (71%)、プラットフォームの拡張性と API (66%) の重要性が急速に高まっているということです。CIO が AI を過小評価しているのは、重要ではないからではなく、AI の成熟度に関してベンダーを確信を持って評価できていないからかもしれません。AI 機能に対する評価が比較的低いからといって、関心も低いというわけではありません。これは評価の不確実性を反映しています。これこそが、CIO が埋めなければならないギャップなのです。
Workday の AI が Capita にもたらした成果は、極めて大きなものだったと言えます。社員は社内の手動プロセスに時間を割くのではなく、顧客対応により多くの時間を割けるようになりました。この 2 年間、当社は質の高い基盤を築いてきました。Workday は、エンプロイー エクスペリエンスを向上させていくことができる、素晴らしいプラットフォームを提供してくれます。
—Capita 社、最高人財責任者、Scott Hill 氏
評価は 2 つの要件に分かれる
要件 1: 絶対に譲れない条件として、
これらは信頼性を築きます。これらが欠けていたら、意味がありません。
- セキュリティ体制
- コンプライアンスへの準拠
- ユーザー エクスペリエンス
- インテグレーションの深さ
要件 2: 差別化要因
これらは将来的な価値と、エージェント型企業の基盤を決定づけます。
- AI ガバナンス
- データ アーキテクチャ
- アップグレードの影響を受けない拡張性
- エージェント デプロイメント モデル
- エコシステムの開放性
この判断を正しく下せる CIO は、両方の要件を同時に評価します。要件 1 の最適化だけに終始してしまう CIO は、セキュリティや統合性は確保できているものの、取締役会が求める AI 導入に、アーキテクチャ上対応できないプラットフォームを選択することになります。
CIO が人事・財務プラットフォームを最新化する際、実行のどこで行き詰まりやすいのか
Jasper Colin 社の調査により、ある重大なジレンマが見えてきました。優先度の高いテクノロジー上のイニシアチブがすべて、同じように実現可能であるわけではないということです。サイバーセキュリティ、データ プライバシー、プラットフォームの信頼性、そしてデータ品質は、いずれも最優先事項であり、実に困難な重要課題でもあります。しかし、優先事項のもうひとつのカテゴリは、実行において深刻なボトルネックを引き起こしています。具体的には、システム間のデータ インテグレーション、IT 投資の価値の可視化、技術的負債の削減、そしてレガシー インフラの近代化などが挙げられます。これらは、優先度は低いものの、難易度においては、はるかに高いものです。
CIO が AI 対応型プラットフォームを選定する際に、評価すべき実行上のリスクとは
AI 時代にプラットフォームを評価する際、CIO はベンダーが約束することではなく、過去にどこで実行が停滞してきたかといった問いに基づいて、ベンダーを見極める必要があります。最も重要な問いは以下のとおりです。
- プラットフォームでは、モジュール間のデータの一貫性をどのように確保しているのか、設計上の仕組みによるものなのか、それとも回避策によるものなのか?
- インテグレーションはアップグレード後も正常に機能するのか、それともリリースごとに不具合が発生するのか?
- CFO が納得できる形で、AI の価値を証明できるのか?
- プラットフォームは、インテグレーションや技術的負債を増大させずに、どのようにして軽減するのか?
- デプロイメント上のリスクに対する責任は誰にあるのか?
- 企業文化の変革はどのように管理されるのか?
- パートナーシップはプラットフォームが本番環境で稼動したら終了するのか?
- 移行そのものはどの程度安全なのか?
これらは単なるテクノロジー上の問題ではなく、実行上の問題です。プラットフォームの評価には、ソフトウェア以外にも、デプロイメント手法を含める必要があります。ベンダーが提供するプロフェッショナル サービス エコシステムが、インテグレーション上の不具合を防ぎ、技術的負債を確実に解消し (別の場所に移すのではなく)、AI 対応アーキテクチャへの移行を導入段階で停滞させないようにするものなのです。プラットフォーム選定において、サービスは後付けの要素ではありません。これこそが、他のあらゆるアーキテクチャ上の選択事項を守るリスク軽減レイヤーとなるのです。
AI が真の成果を実現する中で、CIO は IT 部門が統制を維持するのをどのように支援できるか
AI エージェントの導入において CIO が直面するガバナンス上のギャップとリスク
企業全体での AI 導入において、セキュリティが最大の懸念事項であり、CIO の 39% がこれを挙げています。その懸念は抽象的なものではなく、構造的なものです。多くの組織では、それぞれのチーム、モデル、ベンダーにおいて、個々に数十もの AI 実験を行っています。何がデプロイされているのか、誰が利用しているのか、どのようなデータにアクセスできるのか、あるいは価値を生み出しているのかについて、一元的に把握できている組織はありません。
その結果、一部の IT リーダーが「統制不能なエージェント」と呼び始めているエージェントが生まれています。これは、ガードレール機能がないまま、企業データに連携された強力な AI のことであり、デプロイメントごとに、コンプライアンスやセキュリティ上のリスクを増大させています。ガバナンス上の問題をさらに深刻にしているのが、組織の断片化です。企業全体にわたって AI ガバナンスを担うといったひとつの役割が設けられていないのです。Jasper Colin 社の調査により、オーナーシップは、最高情報セキュリティ責任者 (CISO) (27%)、CIO (20%) 、最高データ責任者 (CDO) (17%)、および専門の AI 倫理委員会 (16%) に分散していることがわかりました。
この調査結果が示していることは、プラットフォームを購入する企業にとって、AI ガバナンスは、購入したテクノロジーに伴って発生する顧客側の問題であってはならないということです。アーキテクチャにはプラットフォーム機能が組み込まれており、設計段階から AI の説明責任が確保されていなければなりません。
人事・財務プラットフォームにおいて CIO が考慮すべき AI ガバナンス機能
プラットフォームが AI ガバナンスにどのように対応しているかを評価する際、CIO は以下の 6 つの要素にわたって検証を行うべきです。
- エージェントの ID とライフサイクル管理: プラットフォームは、どのベンダーが構築したかに関わらず、AI エージェントの登録、権限付与、監視、および停止を行う一元的なシステムを提供していますか?組織構造において、エージェントを社員と同様に管理し、アクセス制御や説明責任についても同様の厳格な基準を適用することができますか?
- 監査可能性とコンプライアンス: 人財や資金の管理に関わるすべてのエージェントの動作は、ログが記録され、追跡可能であり、監査可能でなければなりません。プラットフォームは、EU の AI 法から米国の州法や連邦法にいたるまで、各地域で変化し続ける AI 規制への準拠を、顧客が大規模なコンプライアンス体制やレポート体制を構築することなく、実現できますか?
- セキュリティ モデルの一貫性: AI エージェントは、コア製品と同じセキュリティ モデルで統制されていますか?それとも、新たなデプロイメントごとに個別のセキュリティ レビュー、アクセス制御、およびコンプライアンス検証が必要ですか?
- 複数のベンダー エージェントのサポート: 単一ベンダーの AI 基盤を採用している企業はありません。プラットフォームは、エージェントがどこで構築されたかに関わらず、クラウド インフラ プロバイダ、コラボレーション プラットフォーム、サードパーティ パートナー エコシステムにわたって、エージェントを管理できますか?CIO の 43% が、構築元に関わらず、一元化されたレイヤーでエージェントを管理すべきだと考えており、明確なプラットフォームへの要件を示しています。
- アクセス権限を考慮したデータ アクセス: AI エージェントが有用なソリューションであるためには、データが必要になります。しかし、未加工でフィルタリングされていない企業データを見せてはいけません。プラットフォームは、AI エージェントがインタラクションを行うたびに最小アクセス権を適用し、人間のユーザーを統制しているものと同じセキュリティ モデルに基づいて、データをフィルタリングできますか?
- ガバナンスを最優先とした設計: ガバナンスは、エージェントのポートフォリオが拡張される前に構築されたものですか、それとも事後的に後付けされたものですか?ガバナンス優先のアーキテクチャは、すべてのエージェントがデフォルトで統制機能を継承します。ガバナンスを後回しにするアプローチでは、すべてのデプロイメントが個別のセキュリティ プロジェクトとなります。
Workday のアプローチ
正確なシステム オブ レコードを整えることが欠かせません。エージェント型の時代においては、それだけでは不十分です。CIO は「データは正確か?」と問うのではなく、「統制を乱すことなく、エージェントがデータに基づいて動作できるように権限を与えることができるか?」と問うべきです。
Workday プラットフォーム内では、エージェントの動作は企業データに基づいており、決定論的ガードレール機能によって、すべての動作は、お客様が設定したポリシーや統制ルールの範囲内で確実に実行されます。
その基盤は、汎用的な AI 基盤では実現することが困難な 3 つのアーキテクチャ上の柱に支えられています。
根拠のあるコンテキスト:
エージェントとのあらゆるインタラクションはデータモデル レベルで制御されます。エージェントには、ユーザーが許可されている情報のみが表示され、モデルが実行される前に権限外のデータは排除されます。
コンプライアンスの設定:
エージェントは、独自のガバナンスを構築するのではなく、承認プロセス、職務分掌の統制、地域別ポリシーなど、お客様が既に Workday に組み込んだビジネス ロジックを継承します。
範囲内の実行:
すべてのエージェントは、適切な権限範囲内で適切なユーザーとして動作します。過剰な権限が与えられたサービス アカウントは存在せず、エージェントが担う役割の権限範囲を超えることもありません。また、監査証跡も明確に記録されます。
これらの柱は、相互に連携する 3 つの機能を通じて実現されます。
エージェント セキュリティ フレームワーク:
すべてのエージェントに対し、人間の従業員と同等の ID、認証、許可、および監査基準を適用します。これには、エージェントとユーザーの両方が許可されることで動作を実行できる「委任実行モード」も含まれます。
エージェント ゲートウェイ:
Workday とエージェント間のすべての通信における唯一の信頼できるアクセス ポイントです。オープン プロトコル (MCP、A2A) に基づいて構築されているため、外部プラットフォーム上で構築されたエージェントも、同じガバナンス ルールに沿って動作します。
Agent System of Record:
Workday エージェント、カスタム構築エージェント、パートナー エージェント (AWS、Google Cloud、IBM、Microsoft、Accenture、PwC、Deloitte、KPMG など) を含む、ワークフォース全体にわたってエージェント ID、管理、分析を監視します。
Workday のガバナンスへの取り組みは、自己評価以外の検証も受けていますWorkday は、ISO 42001 および NIST AI リスク管理フレームワークの両方において、唯一サードパーティ認証を取得した主要な人事・財務プラットフォーム プロバイダです。
CIO にとってのメリットは、エージェントのワークフォース全体を一元管理できるということです。さらに、完全な監査証跡、権限に応じたアクセス制御、および各管轄区域におけるコンプライアンスの実証が可能となります。
「当社では Workday Agent System of Record を活用して、大規模なデジタル ワークフォースの管理に必要な戦略的なガバナンスとアナリティクスをお客様に提供しています」
- Bharath Srinivas 氏、Accenture Workday ビジネス グループ CTO
ガバナンスの実践には、専門的なチェンジ マネジメントが不可欠
統制されたアーキテクチャが、効果を発揮するかどうかは、デプロイメント次第です。Workday サービスおよび推奨デプロイメント パートナーは導入初日から、一元的な管理機能、ID フレームワーク、コンプライアンス対策の設定が適切であることを入念に確認するようにします。これにより、全社的な AI 導入を頓挫させがちな実行上のリスクを排除できます。Workday のデプロイメントの 95% が、予定通りに完了しています。
CIO はエージェント型企業の技術的アーキテクチャを、どのように評価すべきか
AI エージェントの時代における、プラットフォーム アーキテクチャ上の課題の変化
CIO は、「プラットフォーム」を主に、アプリケーションとデータ システムをつなぐインテグレーションの基盤 (31%) と定義しています。次いで ERP アプリケーションを実行する機能 (28%)、データおよび分析の基盤 (27%) を挙げています。プラットフォームの本質は、接続性、データ アクセス、そして柔軟性にあります。コードをどこで実行するか、どのアプリケーションをホストするかといったことは本質ではありません。
その定義は、評価に直接的な影響を及ぼします。人事部門や財務部門向けに選択するプラットフォームは、AI の活用を可能にし、より広範なエコシステムと連携し、アップグレードや拡張を経ても安定性を維持できる、統制されたデータ基盤として機能する必要があります。このカテゴリの傾向は急速に変化しています。現在、CIO の 30% が ERP パートナーに「システム オブ アクション」として機能することを期待しているのに対し、「システム オブ レコード」のみを求めている CIO はわずか 11% にすぎません。求められているのは、単にデータを保存するだけでなく、実行もできるプラットフォームです。
プラットフォームの AI がエンドツーエンドで実行できるのか、それとも単に提案するだけなのかを、CIO はどのように判断すべきか
具体的な機能を評価する前に、CIO は、エージェント型企業を実現するためのプラットフォームと、依然として高度な記録管理システムとして機能するプラットフォームを区別するために、基盤を重視したアーキテクチャ テストを行う必要があります。
推測する AI と実行する AI の区別は、評価において最も重要なアーキテクチャ上の唯一の選別基準となります。プラットフォームが確率論的 AI を決定論的統制によって制御できれば、エージェントは推論、提案、動作を行う一方で、重要プロセスの正確性、コンプライアンス、再現性を維持します。AI とビジネスプロセス フレームワークが切り離されているプラットフォームでは、エージェントのあらゆる動作は手動で継承されることになり、データ整合性上のリスクやガバナンス上のギャップを招くことになります。
ベンダーのデモでは必ず、エージェントを実際に動かしてみて、以下のどちらの結果になるか確認します。1 つは「そのエージェントは、既存の業務プロセスとセキュリティ制御の範囲内で、トランザクションをエンドツーエンドで完了できるか?」もう 1 つは「そのエージェントは、人間が別のシステムにログインしなければ完了しない提案を生成するか?」です。
プラットフォームの断片化は、CIO がアーキテクチャを決定する際にどのような影響を与えるのか
多くの組織は、非常に断片化された IT 環境でオペレーションを行っています。CIO の約 40% が、21 ~ 50 の異なるプラットフォームを管理していると回答し、さらに 10% は 50 以上のプラットフォームを管理していると述べています。従業員数 10 万人以上の大企業の 61% が 21 ~ 50 のプラットフォームを運用しており、35% が 50 以上のプラットフォームを管理しています。
プラットフォーム戦略の導入を後押しする主な要因は、断片化です。
プラットフォーム戦略を推進する 3 つの主要要因
36%
簡素化と連結
34%
一貫性、一元化、AI 対応データ
32%
アプリケーションを横断するプロセスの自動化
評価のポイントは、すべてのプラットフォームをひとつのプラットフォームに置き換えることができるかどうかではありません。重要なことは、既存のシステムをすべて完全に入れ替えることなく、選択した人事・財務プラットフォームが、エコシステム全体とデータを連携させ、エージェントを統制し、自動化を実現できるかどうかです。
CIO は、AI 対応型人事・財務プラットフォームを選定する際、どのような技術的アーキテクチャ基準を評価すべきか
- データ アーキテクチャと一貫性: プラットフォームは、どのベンダーが構築したかに関わらず、AI エージェントの登録、権限付与、監視、および停止を行う一元的なシステムを提供していますか?組織構造において、エージェントを社員と同様に管理し、アクセス制御や説明責任についても同様の厳格な基準を適用することができますか?
- アップグレードに対応したインテグレーション: 人財や資金の管理に関わるすべてのエージェントの動作は、ログが記録され、追跡可能であり、監査可能でなければなりません。プラットフォームは、EU の AI 法から米国の州法や連邦法にいたるまで、各地域で変化し続ける AI 規制への準拠を、顧客が大規模なコンプライアンス体制やレポート体制を構築することなく、実現できますか?
- データの開放性と AI への対応: AI エージェントは、コア製品と同じセキュリティ モデルで統制されていますか?それとも、新たなデプロイメントごとに個別のセキュリティ レビュー、アクセス制御、およびコンプライアンス検証が必要ですか?
- エージェントのデプロイメントにおける柔軟性: 単一ベンダーの AI 基盤を採用している企業はありません。プラットフォームは、エージェントがどこで構築されたかに関わらず、クラウド インフラ プロバイダ、コラボレーション プラットフォーム、サードパーティ パートナー エコシステムにわたって、エージェントを管理できますか?CIO の 43% が、構築元に関わらず、一元化されたレイヤーでエージェントを管理すべきだと考えており、明確なプラットフォームへの要件を示しています。
- エコシステムの開放性: パートナー インテグレーション、エージェント対応 API、および複数のベンダー エージェントのサポートは、もはや差別化要因ではなく、要件となっています。パートナー エコシステムはどのようなものですか?API 戦略とは何ですか?データ ポータビリティと解約時の権利について、ベンダーはどのような方針をとっていますか?
- 拡張性とカスタム開発: ベンダーのロードマップで、あらゆるビジネスニーズを予測できるものはありません。CIO の 40% が 21 ~ 50 のプラットフォームを管理している状況では、プラットフォーム間のギャップが課題となります。チームがカスタム エージェント、アプリ、インテグレーションを構築し、ギャップを解消できるプラットフォームこそが、選ばれるのです。決定的な判断基準としてベンダーに次の質問をしてください。すべてのカスタム構築は、デフォルトでプラットフォームのセキュリティとガバナンスを継承しますか、それともチームが毎回最初から、認証、監視、コンプライアンスの仕組みを構築し直していますか?
これらの基準を自社のベンダー ショートリストに適用するには、CIO 向けバイヤーズ ガイド (PDF) をダウンロードして、完全な評価スコアカードを入手してください。
Workday のアーキテクチャがもたらすメリットとは
過去 20 年にわたり、Workday は人事部門および財務部門のシステム オブ レコードとして機能し、11,000 社以上のお客様の従業員 7,000 万人を対象に、年間 1 兆件を超えるトランザクションを処理してきました。AI ファーストの時代において、その基盤は重要なだけではありません。その基盤こそが Workday を特別な存在にしている理由であり、企業にとって最も重要な業務プロセスの中で AI が安全に動作するためのコンテキストとガードレールを提供するものなのです。その可能性を実現するには、プラットフォーム自体が進化する必要があります。つまり、システム オブ レコードからエージェント用のプラットフォームへと進化させる必要があります。
データとコンテキスト: 進化は基盤から始まります。Workday の中核を成すのは、統合データ、ガバナンス、ビジネスプロセスにおけるオーナーシップ、統合セキュリティ モデル、そして企業が信頼できるコンプライアンス基盤です。これらは、Workday が 20 年間にわたり HCM および ERP 製品のリーダーであり続ける要素であり、これらが組み合わさることでコンテキスト モートを形成しています。つまり、長年にわたって承認プロセス、職務分掌、そして地域別ルールが、プラットフォームに直接組み込まれ続けるのです。エージェント型の時代において、これはレガシーなインフラではありません。これは、すべてのエージェントがデフォルトで継承する一連のガードレール機能であり、人財や資金に関する最も重要な業務を、安全かつ正確に自動化することを支援するものです。
基幹業務アプリケーション: その基盤の上に、Workday ヒューマン キャピタル マネジメント、Workday 給与計算、Workday ファイナンシャル マネジメント (財務管理)、Workday Adaptive Planning、Workday Student といった基幹業務アプリケーションと業界特化型製品が構築されています。これらは、Workday が AI を活用して、人事、財務、IT の各部門の業務プロセスを再構築する、極めて重要な領域です。
エージェントのチーム: しかし、エージェント型の時代においては、アプリケーションそのものも再構築する必要があります。つまり、アプリケーションをどのように活用するか、そして人財とエージェントがどのような目的のもとで連携し、意味のある業務を実現していくかという点で、見直す必要があるのです。これが、Workday エージェントの役割です。人事、財務、IT、法務の各部門にわたるエージェントのチームは、事前設定されたランタイムに組み込まれており、ルールを学習する必要はなく、導入初日からルールを継承します。その結果、Workday の利用方法に根本的な変化が生じます。摩擦が減り、単純作業がなくなり、エージェントは人財と並んで処理を進め、自律的に動作、助言、適応することができます。
プラットフォームの拡張性とエコシステム: Workday の標準機能に加え、お客様はプラットフォームをさらに拡張することができます。Workday の Data Cloud は、AI のためのナレッジ レイヤーとして機能します。人財データや財務データは、信頼性とガバナンスが確保され、エージェントに対応できる状態となります。Apache Iceberg によるゼロコピー アクセスにより、大規模な分析やリアルタイム SQL によるデータのライブ クエリが可能となり、お客様は Workday を Databricks、Google Cloud、Salesforce、Snowflake、およびさまざまな BI ツールといったプラットフォームと双方向で連携させることができます。今後導入されるセマンティック レイヤーは、「何」と「どのように」の両方を保持します。これは、Workday が 20 年以上培ってきたビジネス目標、ロジック、指標、関係性、そしてガバナンスのすべてに基づいて構築されたものです。
Workday Build は、エージェント対応のデベロッパー プラットフォームとして機能します。お客様は Workday 上で構築を行い、Workday 内部で動作するエージェント、アプリケーション、オーケストレーションを提供したり、Workday を活用してより広範な基盤でエージェントや動作を始動させたりすることができます。どちらの方法を選択しても、エージェントは最初からガードレール機能を継承します。
Workday Extend を利用すれば、異なるバージョンの Workday データを保存しているレガシー システムを切り離すことができます。これにより、リスクを軽減できるだけでなく、ライセンス、メンテナンス、サポートにおいて継続的に発生する費用を削減できます」
—Blackstone 社、人事テクノロジー担当最高技術責任者、Padraic McGovern 氏
エージェントの管理とガバナンス: 全体を管理するのは Workday Agent System of Record です。この Workday Agent System of Record は、組織がデプロイするすべてのエージェント (ファーストパーティ製、パートナー開発、サードパーティ製を問わず) を網羅するデータの可視性、ガバナンス、制御を確保します。各エージェントは、独自の ID、範囲設定された権限、完全な監査証跡、認証が継続的に付与されます。これが、法令準拠を証明可能にする仕組みです。これがなければ、ガバナンスは責任問題へと転じてしまいます。
つながりのある統合エクスペリエンス: 一方、Sana は、業務がどのように、どこで行われるか、さらには人財がソフトウェアとどのように関わるかということを、根本から再定義する機会を与えます。このソフトウェアさえ習得すれば、もう他のソフトウェアを学ぶ必要はなくなります。Sana は、Workday のガードレール機能が組み込まれた、業務を行うためのプラットフォームです。あらゆるアプリケーションと連携することで、質問から動作にいたるまでのすべてのプロセスをひとつのエクスペリエンスに統合します。エージェントはその場でユーザーに対応し、あらゆる動作はガバナンス基盤を経由して確実に実行されます。
信頼性の基盤: アーキテクチャにおいて、ガバナンスは単なる機能でも、アドオンでもありません。既に業務を実行しているプロセスで、人財や資金に関するデータを扱うあらゆるエージェントが機能できるようにする基盤です。この基盤があるからこそ、Workday の内部だけでなく、より広いエコシステム全体においても、エージェントに対する信頼性が高まるのです。こうして、システム オブ レコードはエージェントのためのプラットフォームとなり、AI スコア全体にわたってエージェントの業務を支える、信頼できるバックエンドとなるのです。
「Sana が職場でデフォルトの AI インターフェイスとして使用されるまでに 40 日とかかりませんでした。導入率は 90% に達し、ChatGPT ライセンスが 400 件廃止されました」
—Berner 社、AI および分析責任者
CIO は人事部門および財務部門への AI 導入について、CFO が納得できるビジネス ケースをどのように構築すべきか
CIO と CFO 間のギャップ: 戦略を主導する CIO と予算を管理する CFO
この調査における最も重要な発見のひとつは、AI 戦略の責任者と AI の購入決定者の間に構造的な乖離があるという点です。AI 戦略を主導するのは CIO と CDO です (それぞれ 29% と 23%)。しかし予算を管理するのは CFO です。AI 関連の購入決定の 40% は財務部門が担っているのに対し、CIO や IT 部門責任者が担う割合は 29% にとどまっています。AI への投資はすべて、規模を拡大する前に、生産性の向上、効率の改善、測定可能な ROI といった財務的な指標として具体化しなければなりません。
AI への投資資金がどこから出ているかという点も、ビジネス ケースの課題をさらに複雑にしています。組織の 39% が AI 専用の予算を計上しており、これは真の戦略的コミットメントを示している一方、組織の 35% は IT オペレーションの予算から資金を振り替えています。効率化によって捻出された資金を AI に投資する場合、ROI への要求はさらに厳しくなります。予算の振り替えを正当化するためには、迅速にその価値を実証しなければなりません。
これは、より広範な調査結果を裏付けるものでもあります。企業のリーダーの 69% が「意思決定の精度を高める」という点を、AI に関する最も説得力のあるメッセージとして評価している一方で、「イノベーションによる競争上の優位性」と回答したのはわずか 37% にとどまっています。正確性、信頼性、そしてガバナンスを基盤として、ビジネス ケースを推進する必要があります。
CIO は ERP および HCM 環境における AI 導入の成功をどのように評価すべきか
この調査では、CIO が明確な優先順位に従って ERP における AI の ROI を評価していることが明らかになりました。
- 効率性と生産性の向上 (18%) は、AI の役割を拡大する手段として挙げています。
- 2 番目に挙げたのは、インサイトの質の向上 (15%) であり、これには意思決定の質を高めるエンプロイー エクスペリエンスとカスタマー エクスペリエンスの改善が含まれます。
- サービス リクエスト件数の減少 (13%) は、自己解決誘導手段として AI を位置づけていることを示しています。
- 収益の増加 (11%) とコストの削減 (11%) を、4 番目に挙げています。
CIO の視点はオペレーションに直結しています。具体的にはワークフローの迅速化、UX の向上、チケット数の削減、そしてキャパシティの向上などが重視されています。
CFO は AI 導入の成功をどのように評価するのか、また CIO と CFO 間の認識のずれはどこにあるのか
CFO も、生産性の向上に価値があることを否定しているわけではありません。しかし、「キャパシティの創出」は、P&L に反映されるまでは抽象的なものにすぎません。予算を管理している CFO には、キャパシティを把握できません。CFO は、入ってくる資金と出ていく資金を把握しています。AI への投資は、財務諸表の数値と結びついていなければなりません。
CFO は、3 つの視点から AI を評価しています。
実現した効率化:
「節約した時間」ではなく、「削減したコスト」が重要です。具体的にはヘッドカウントの見直し、処理コストの削減、ベンダーへの支出の削減、決算サイクルの短縮などです。問題は「エージェントは時間を削減できたのか?」ということではなく、「P&L でそれを確認できるのか?」ということです。
インサイトの質の向上:
AI は、過剰支出の傾向、利益率の異常値、決算処理前に発見されるコスト配分の誤りなど、人間が見落としがちなことを見逃しません。詳細な可視化により、資本配分と利益率の管理を改善し、ヘッドカウントの削減ではなく、より適切な意思決定を通じて最終利益の向上を導きます。
リスクの軽減:
財務の世界では、「ほぼ正しい」は「間違い」と同義です。コンプライアンス違反、重大な決算修正、規制当局からの罰金が発生すれば、AI プラットフォームの導入コストをはるかに上回る損失が生じかねません。CFO は、AI ガバナンスを「賠償責任保険」と考えています。
両者の視点の調整: ビジネス ケースのフレームワーク
承認されるビジネス ケースとは、CIO だけを対象としたものでも、CFO だけを対象としたものでもありません。これは、同じ AI 機能がもたらす価値を、CIO と CFO の双方の視点に対して、同時にマッピングしていくことです。
| 機能 | CIO の視点 | CFO の視点 |
|---|---|---|
| エージェント主導ワークフローの自動化 | 生産性の向上: ワークフローごと、エージェントごと、四半期ごとに削減された時間 | 実現した効率化: P&L に反映された実際のコスト削減 (ヘッドカウントの再配分、処理コストの削減、ベンダーへの支出の削減) |
| AI を活用した分析と異常検知 | エクスペリエンスの向上: データ アクセスの迅速化、レポートの UX の向上 | インサイトの質の向上: 利益率の異常値の特定、過剰支出の傾向の把握、決算処理前のコスト配分修正 |
| ガバナンス フレームワーク | セキュリティとコンプライアンス: エージェント ガバナンスの統合、完全な監査証跡 | リスクの軽減: 規制リスクの軽減、実証可能なコンプライアンス体制、監査対応可能な AI 運用 |
| セルフサービスと自己解決誘導 エージェント | サービス リクエストの削減: チケットの数を減らして迅速に解決する | 実現した効率化: サポート要員のコスト削減、チケットあたりのコスト削減、人事・IT チームのキャパシティを重要業務へと振り分け |
| 予測可能な AI の価格体系 | 予算の予測可能性: 追加費用や予算の超過が発生しない | 財務管理: AI 関連支出の正確な予測、導入規模の拡大に伴う想定外のコストが発生しない |
CIO のビジネス ケースの各項目には、CFO の視点が記載されています。CIO は、時間短縮効果と普及率で成果を評価します。CFO は P&L に対する影響と回避されたリスクを指標としています。オペレーションの改善効果を数値化し、それを財務諸表に反映させるという、両者の視点を結びつけるビジネス ケースこそが、予算委員会から承認を得られるのです。
Workday エージェントは今日、どのようなビジネス成果を挙げているのか
Workday のエージェントは、現在本番環境で稼動しており、具体的な成果を上げています。
65%
契約締結までの時間を 65% 短縮
90%
人財配置におけるチェンジ マネジメント業務を 90% 削減
900 時間
監査時間を年間 900 時間削減
4 倍
給与計算におけるコンプライアンス問題の解決を 4 倍高速化
ASOR の分析ダッシュボードは、エージェントの利用率、時間短縮効果、生産性の向上、ROI に関するリアルタイムのレポートを提供し、CIO には業務データ、CFO には財務的な属性データなど、それぞれに必要な情報を提供します。
既にこの効果はグローバル企業に拡大しつつあります。Capita 社は、Workday に組み込まれた AI (セルフサービス エージェントを含む) を活用して、人事部門のオペレーションを変革し、人事に関する問い合わせを 70% 削減することができました。これにより、チームは、事務処理の負担から開放され、戦略的な価値の創出に注力できるようになりました。
IT のイノベーションと財務部門が求める安定性におけるギャップを解消するために、Workday Flex Credits では、サブスクリプション型の柔軟なモデルを提供しており、AI サービスを利用できます。これはすべての Workday との契約に含まれており、あらゆるエージェントやプラットフォームのイノベーションに適用可能です。このモデルでは、追加費用による予算の超過や想定外の請求は発生しません。この価格体系の透明性は CFO に構造的な優位性をもたらします。企業全体で AI の導入が拡大していく局面でも、正確な予測を可能にします。
財務上の決定はすべてサーキット上での成績に影響します。私たちは、最適な意思決定を行うために必要な、大局的な視野を得られるので、他社とはひと味違う決断を下せるようになりました」
—Laura Bowden 氏、最高財務責任者
AI 対応型プラットフォームの選定において、CIO はどのように購買委員会の意見と足並みをそろえることができるのか
AI 対応型人事・財務プラットフォームを購入する際の主要ステークホルダーとは
CIO の 48% はショートリストを主導することが多く、67% がベンダーの最終承認権も握っています。しかし、予算の決定権は別の部門にあることが少なくありません。人事部門と IT 部門が HCM の技術的な管理責任を共有しているケースが最も多く、52% が共同管理を行っていると回答しており、評価プロセス全体を通してビジネス要件と技術要件を両立させる必要があることが明らかになりました。
購買委員会全体で合意を形成するには、各ステークホルダーが何を確認したいのかを理解する必要があります。
| ステークホルダー | 確認すべきこと | 最大の懸念事項 |
|---|---|---|
| CIO | 技術的アーキテクチャ、セキュリティ体制、AI ガバナンス モデル、エコシステムの開放性 | 新たなクローズド環境の構築 (安全かつ大規模に管理するための統制機能を欠いたまま AI をデプロイすること) |
| CHRO | プラットフォームが、エンプロイー エクスペリエンスの向上、人事部門オペレーションの効率化、ワークフォースのアジリティの強化を実現する仕組み | 社員は実際にプラットフォームを活用するのか、グローバル規模の給与計算から福利厚生のコンプライアンス、スキルベースの人財管理にいたるまで、人事業務の複雑さを適切に処理できるのか |
| CFO | 測定可能な ROI、予測可能な価格体系、生産性の向上に関するエビデンスを含む、明確なビジネス ケース | 総所有コストと投資回収期間 |
| CISO | 主要製品と同じセキュリティ モデルに基づいて統制される AI エージェント (完全な監査証跡と、権限に応じたアクセス制御を備えていること) | 変化し続ける AI 規制へのコンプライアンスの実証 |
| IT オペレーション | プラットフォームが限られたリソースを浪費しないというエビデンス | インテグレーションやメンテナンスに伴う負担、エージェント管理におけるオペレーション負荷の軽減、あるいは増大 |
合意形成のフレームワーク
- ステップ 1: 共通の評価基準を確立する: ベンダーによるデモが始まる前に、このガイドに記載されている 7 つの評価基準について、購買委員会が同じ認識を共有しているようにしてください。組織の優先順位に基づいて評価基準の重み付けを行い、従来の評価基準に加え、AI ガバナンス、データ アーキテクチャ、エコシステムの開放性も評価対象に含めます。
- ステップ 2: ステークホルダーの要件とベンダーの機能を照らし合わせる: 各ステークホルダーは、譲れない要件を 3 つ挙げてください。チェックリスト上の機能数が最も多いというだけでなく、委員会全体の譲れない要件を最も多く満たしているプラットフォームこそが、最有力候補となります。
- ステップ 3: 構造化された概念実証を実行する: デモだけで判断してはいけません。特定のデータ、ワークフロー、インテグレーションの環境に合わせてプラットフォームを検証する概念実証をリクエストしてください。機能面だけでなく、ガバナンスも評価する必要があります。
- ステップ 4: 機能だけでなく、リスクも評価する: すべてのベンダーに、次のように質問してみてください。アップグレード中にインテグレーションが機能しなくなった場合、どうなりますか?AI エージェントがアクセスすべきでないデータにアクセスした場合、何が起こりますか?規制が変更された場合、どうなりますか?こうした質問に対し、単なる約束ではなく、構造的な安全策で解決できるプラットフォームこそが、導入の失敗を未然に防いでくれます。
- ステップ 5: 合意形成のためのストーリーを構築する: 各ステークホルダーが最も重視する成果に基づいて、提案を構成してください。具体的には、CIO: 拡張性の高い統制された AI、CHRO: 卓越したエンプロイー エクスペリエンス、CFO: 測定可能な生産性の向上、CISO: すべてのエージェントへのエンタープライズレベルのセキュリティ適用、IT オペレーション: 複雑さの増大ではなく、軽減などです。
AI 対応型人事・財務プラットフォームを比較する際、CIO はどのようなスコアカードを用いるべきか
ガイドをダウンロードすると、評価すべき 7 つの項目を含むスコアカードをご覧いただけます。各項目を評価することで、組織に最適な AI プラットフォームを見つけることができます。
結論: 選択するプラットフォームこそが AI 戦略
CIO の意思決定は、時間の経過とともに成果となって現れます。5 年前に選定したシステムが、今日の可能性を形成しています。そして今日において選択するプラットフォームこそが、AI エージェントの時代における可能性を決定づけることになります。
調査結果は明白です。CIO は、AI に投資すべきかどうかを議論しているわけではありません。その議論は、既に決着がついています。最も重要な業務プロセスを実行するシステム内で、AI を責任を持って大規模に導入し、測定可能な価値を生み出せる方法を模索しています。
選択するプラットフォームは、アーキテクチャ上の決定事項であると同時に、ガバナンス、AI 戦略、そして実行上の決定事項でもあります。そして、その決定を下すのは CIO 自身です。プラットフォームが AI の管理、データの活用、拡大の支援をどのように行い、業務を停滞させることなく、大規模に拡張できるかを評価しなければなりません。機能の比較ではなく、共通の評価基準に基づいて、購買委員会全体で合意を形成する必要があります。ガバナンスを前提条件とし、データをアセットと捉え、開放性を設計原則とするベンダー、そしてパートナーを選択しましょう。
CIO 向けバイヤーズ ガイド (PDF) の全文をダウンロードして、以下の内容の詳細をご覧ください。
- 1 ~ 5 段階で評価する、7 項目からなる評価スコアカード (印刷可能)
- CIO と CFO 向けの詳細なビジネス ケースの事例
- RFP で使用できるアーキテクチャとガバナンスのチェックリスト
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