2026 年に測定すべき 7 つのワークフォース計画指標
今日のワークフォース計画では、適切なデータ インサイトや指標を活用し、スマートな戦略的意思決定をリアルタイムに行う必要があります。
Blaise Radley
編集ストラテジスト
Workday
今日のワークフォース計画では、適切なデータ インサイトや指標を活用し、スマートな戦略的意思決定をリアルタイムに行う必要があります。
Blaise Radley
編集ストラテジスト
Workday
2020 年代前半は、ワークフォース リーダーや社員にとって困難な時期でしたが、間違いなく新たな活力がもたらされた時期でもありました。新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、広範な不確実性と雇用不安を招いた一方で、リモート ワークやハイブリッド ワークへの移行を加速させ、社員のウェルビーイングをより重視する流れを生み出しました。
AI の台頭からスキルへの再注目に至るまで、現在も新たな動きが次々と現れています。ワークフォース リーダーが現状を的確に把握してリアルタイムに対応するためには、戦略的な計画手法が必要になります。そのようなプロセスには、追跡すべき指標を把握することが含まれます。
Workday の調査では、次のフェーズのワークフォース計画を形作る、いくつかの優先事項を提示しています。
このような環境において、リーダーは、ワークフォース計画が現実のシナリオに対してどの程度有効であるかを、データに基づいて可視化できる必要があります。企業が追跡すべき、最も重要な 7 つのワークフォース計画指標は以下のとおりです。
ガイド
社内人財の流動性を高めることで、社員は組織内で新たな役割やプロジェクト、キャリアパスへと進むことが可能になります。社員は自身のキャリア目標を追求する柔軟性や機会を得られる一方、企業は社外採用の依存度を低減できます。
社内補充率を測定することで、ワークフォース計画チームはどの程度の役割が社内人財で充足されているかを把握し、それが社内採用と社外採用に関する組織目標に合致しているかどうかを評価できます。また、既存の社員に対して十分な異動機会を提供できているかを判断することもできます。
社内補充率の計算式: 社内採用者数 ÷ 補充された役割の総数
社内補充率指標で回答が得られる主な質問:
重要である理由: 社内人財の流動性は、ワークフォースのレジリエンスを示す最も強力な指標の 1 つです。それは、ワークフォース全体のパフォーマンス向上にも直結します。Workday の調査では、社内採用者は外部採用者と比べて、「トップパフォーマー」と評価される確率が 82% 高いことがわかっています。
社内採用者は外部採用者と比べて、「トップパフォーマー」と評価される確率が 82% 高くなっています。
補充までの期間 (または採用までの期間) は、欠員が生じた役割が補充されるまでの時間を測定する指標です。これはワークフォース計画において採用プロセスの効率性を示す重要な指標です。また、人財の獲得/リクルーティング プロセス全体の詳細な見直しが必要となる重大な問題を特定するためにも役立ちます。
この指標は、欠員状態が長引くことでビジネスに悪影響を及ぼす可能性がある上級管理職や、優先度の高い役割において特に重要です。たとえば、地域営業リーダーの欠員が予定より数か月長引くような場合、収益予測の達成が危うくなったり、現場のマネージャが指針を失ったり、リーダーの不在により周辺チームの意思決定が鈍化したりするおそれがあります。
補充までの期間の計算式: 内定の承諾日 - 職務補充依頼の承認日
補充までの期間指標で回答が得られる主な質問:
重要である理由: 重要な役割が長期間補充されない場合、ワークフォース計画は機能しません。補充までの平均期間を把握することで、採用速度が業務の緊急性に見合っているかが明確になります。これにより、チームは必要に応じて採用プロセスや採用アプローチ全体を調整することができます。
Workday グローバル ワークフォース レポートに一貫して見られるトレンドの 1 つは、自身の仕事に価値や充実感を見出せない社員、特にハイパフォーマーは、組織を離脱する傾向が強いということです。過去 1 年間を見ると、75% の業界で優秀な人材の自己都合離職が増加しています。
社員の定着率やエンゲージメントを改善する取り組みがどの程度機能しているか (または機能していないか) を理解するには、自己都合離職率を追跡することが重要です。どのような役割の離職率が高いのか、またその理由を詳細に把握することで、人事チームは離職リスクの高い職務や社員に向けて的確なエンゲージメント施策を講じることができます。
計算式: 自己都合離職者数 ÷ 平均ヘッドカウント
自己都合離職率指標で回答が得られる主な質問:
重要である理由: ワークフォース計画は自己都合離職のわずかな増加で機能しなくなる可能性があります。離職の兆候は特定の役割やチームに表れることが少なくありません。そのためエンゲージメントや社内人材の流動性の取り組みが機能しなくなっている領域も明らかになります。この指標を注意深く追跡することにより、チームは新たなリスクを早期に特定して離職防止戦略を調整し、事態の悪化を防ぐことができます。
テクノロジーや市場は加速度的に進化・変化しています。企業が変化に適応するなか、役割や職務内容も従来のように固定的ではなくなっています。スキルは現在、誰がその役割に適格か、また着任後にどれほど能力を発揮できるかを判断するうえで、より大きな役割を果たすようになっています。
スキル充足度は、各役割に求められる実際的な要件に組織内のスキルがどの程度合致しているかを測定する指標です。Workday の『グローバル スキル状況』レポートによると、現在確保しているスキルで将来的に成功できると考えているリーダーは 32% にとどまっています。半数以上が、間近に迫るスキル不足を懸念しています。
そのため多くの企業は、スキルベースの採用やスキル再習得へと移行し、スキル ギャップを早期かつ計画的に解消しようと取り組んでいます。スキル充足度を追跡することにより、ワークフォース計画チームは業務の現状を見極めることができます。デジタル スキル、業務スキル、リーダーシップ スキル、対人スキルが不足している場合、役割が予定どおりに補充されても、進捗の停滞や戦力化の遅れ、さらには後々の予定外の採用を招くおそれがあります。
スキル充足度指標で回答が得られる主な質問:
重要である理由: ヘッドカウントの予測のみに基づいて策定されたワークフォース計画は現在、有効性が失われつつあります。役割の変化を上回る速度でスキル需要が変化するため、人員が足りているチームにおいてもスキル ギャップが生じる可能性があります。スキル充足度を追跡することで、組織は事後的な採用から先を見据えた計画へと移行し、現在および将来の優先事項を実行するために必要なスキルを維持することができます。
現在確保しているスキルで将来的に成功できると考えているビジネスリーダーは 32% にとどまっています。
欠員率は、業務の遂行に不可欠と考えられている役割のうち、現在補充されていない状態にある役割の割合を測定する指標です。重要な役割の測定に重点を置くことで、欠員によって即時的な業務リスク、財務リスク、戦略的リスクが生じる役割に注意を向けることができます。
この指標により、ワークフォース計画チームは日常的な採用数の変動と、重大な問題を招く人員不足とを切り分けることができます。欠員の中には、想定の範囲内で対応可能なものもあります。しかし重要な役割の欠員が続く場合、採用の優先順位のずれや社内人材パイプラインの不足、非現実的な計画前提など、根本的な問題が潜んでいることが少なくありません。
欠員率は特に、補充までの期間やスキル充足度と組み合わせて使用することで有用性が高まります。重要な役割が補充されないのは、非効率的なリクルーティングが原因ではなく、必要なスキルを持つ人財が社内に不足しているか、あるいは社外からの獲得が困難であることが原因である可能性があります。このような場合、欠員率を追跡することにより、ワークフォース計画の調整が必要なタイミングを早期に特定できます。
計算式: 重要な役割の未補充数 ÷ 重要な役割の総数
欠員率指標で回答が得られる主な質問:
重要である理由: 重要な役割の欠員率は、ワークフォース計画の有効期間を見極める指標になります。業務に欠かせない役割の欠員が続くと、組織は戦略に基づいて業務を遂行する代わりに、一時的な回避策に頼って業務を進めざるを得なくなります。この指標を追跡することにより、計画の一部が実質的に形骸化したタイミングを把握し、見直すことが可能になります。
多くの場合、組織の最大の営業費用は人件費です。人件費は総事業費の 70% に達することもあるため、わずかな差異でも極めて大きな影響をもたらす可能性があります。コストの乖離は、予想を上回る離職率、契約社員への依存度の上昇など、さまざまな理由で生じる場合があります。
人件費対計画では、実際の人件費をワークフォース計画に組み込まれた想定値と比較します。これには、採用コスト、給与、福利厚生、賞与、人材配置の意思決定に関連して生じるその他の人件費が含まれます。この指標は、財務の観点から計画に無理がないことをワークフォース計画チームが判断するうえで欠かせないコンテキストを提供します。
書面上ではワークフォース計画が適切に遂行されているように見えても、水面下でコストの超過が進んでいる場合があります。逆に、予算内に収まってはいるものの、実際には重要な役割で欠員が続いているというケースもあります。人件費対計画を把握することにより、計画担当者は財務の実態と人材配置の実態がどこで乖離し始めたのかを特定できます。
計算式: 実際の人件費 ÷ 計画された人件費
人件費対計画指標で回答が得られる主な質問:
重要である理由: 人件費対計画は、人材配置の最適化のために、意思決定が現在も実態に即しているかどうかを明らかにします。コストが乖離すると、かつては合理的だった計画が、いつの間にか実行不可能になっている場合があります。この指標を追跡することにより、チームは前提条件を調整するタイミングを見極め、予算が逼迫して意思決定を迫られる事態を回避できます。
世界の労働者の 30% ~ 40% は今日、すでに何らかの形で非正規就労に従事しており、このような雇用形態は今後も増加すると見込まれています。実際、組織の 66% (大企業では 93%) はすでに臨時従業員を活用しており、85% は今後 1 ~ 2 年間にその活用を維持・拡大する見込みです。
このようなトレンドにより、ワークフォース ミックスはワークフォース計画の根幹を左右する重要な検討事項となっています。この指標は、ワークフォース キャパシティが正社員、パートタイム従業員、臨時従業員にどのように配分されているかを測定するものです。ヘッドカウントのみに着目するのではなく、業務にどのようにリソースが配分されているか、従業員同士がどのように協働しているのか、そしてそれらが意図的な選択によるものか、あるいは成り行きによるものかを明らかにします。
ワークフォース ミックスを追跡することにより、ワークフォース計画チームは、柔軟性、コスト構造、業務リスクに関する貴重なインサイトを取得できます。人財の構成は気づかないうちに変化することが少なくありませんが、人財の戦力化にかかる時間、知識の維持、予算の予測可能性に大きな影響を及ぼします。
計算式: 従業員タイプ別ヘッドカウント ÷ ワークフォース総数
ワークフォース ミックス指標で回答が得られる主な質問:
重要である理由: ワークフォース ミックスを理解することは、トレードオフを明確化することにつながります。臨時従業員への過度な依存はアジリティを短期的に高めるかもしれませんが、エンゲージメント、組織的知識、コスト変動性に長期的なリスクをもたらす可能性があります。逆に、人財構成が硬直化しすぎると、優先事項や需要の変化に合わせて調整を行う組織の能力が損なわれる可能性があります。
適切なワークフォース計画指標を組み合わせることで、現状を明確に把握できる体制を構築できます。
今日の組織が直面するワークフォース管理の課題は、アジリティや連携に関連するものが増えています。役割は職務内容の更新を上回る速さで変化し、スキルは採用サイクルを追い越して進化します。社員の期待は年間計画に合わせて変化するのではなく、継続的に変化します。このような環境でワークフォース計画を成功させるためには、リーダーが現状を明確に把握し、目的を持って計画を調整できる必要があります。
ここでご紹介した指標は単独で使用することを意図していません。ワークフォース リーダーは、これらの指標を組み合わせることで、キャパシティ、能力、タイミング、コスト、リスクと照らし合わせて、計画が実際に機能しているかどうかを把握できます。これらの指標は前提条件が機能しなくなっている領域、負荷が高まっている領域、組織目標に影響が及ぶタイミングを明らかにします。
最も重要なことは、これらの指標によって、ワークフォース プランニングが遡及的な考え方から脱却できる点にあります。社員エンゲージメント、社員満足度など、主要な人事指標と併せて測定・活用することにより、リーダーは業務の現状を踏まえて常に確実な対応を取ることができます。
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