AI エージェントとエージェント型 AI: 主な違い
多くの組織は AI エージェントの試験運用をすでに始めています。エージェント型 AI システムの下で AI エージェントがどのように動作するか理解することは、効果を最大限に引き出すうえで必要不可欠です。
Sydney Scott
AI 担当編集ストラテジスト
Workday
多くの組織は AI エージェントの試験運用をすでに始めています。エージェント型 AI システムの下で AI エージェントがどのように動作するか理解することは、効果を最大限に引き出すうえで必要不可欠です。
Sydney Scott
AI 担当編集ストラテジスト
Workday
AI は今日のビジネス環境に広く浸透し、企業が競争力を維持するために必要なスピード、拡張性、データ インテリジェンスを確保するうえで欠かせないものになっています。社内ワークフローをさらに自動化するため、AI エージェントの試験導入や使用をすでに開始していると回答する企業は 82% に上ります。
AI エージェントが単独で動作しないことはあまり知られていません。上位目標を解釈し、成果を達成するために必要なステップを調整する役割は、エージェント型 AI が担います。つまりエージェント型 AI は思考役として計画を定義し、AI エージェントは実行役としてその計画に含まれるタスクを実行します。
多くの組織はその違いを明確に理解せずに両者を使用しています。しかし AI エージェントとエージェント型 AI の役割を明確に理解することは、リーダーが自動化戦略をスマートに策定し、多数のシステムに業務を割り当てる方法を理解するうえで重要です。
82% の企業は AI エージェントを使用していますが、高度なエージェント型 AI との違いを認識していないことが少なくありません。
レポート
エージェント型 AI とは、上位目標を解釈し、成果を達成するために必要なステップを推論し、最適な実行計画を策定する自律型 AI です。自律型 AI は、タスク ベースのエージェントや生成モデルの上位レベルで動作し、なされるべきこととその理由を理解できる戦略的インテリジェンス層として機能します。
自律型 AI は、人間の介入をほとんど必要とすることなく、企業内に存在する複数ステップのワークフローを調整し、多数の AI エージェントを連携させることができます。新たな情報を得た場合は意思決定を適切に調整するほか、人間の判断に頼ることなく、状況に即した推論と自律的な判断力に基づいて複雑なプロセスを処理します。
エージェント型 AI システムは、膨大なテキスト/データを使ってトレーニングされた大規模言語モデル (LLM) の基盤上に構築されます。このようなトレーニングにより、LLM は人間らしい応答を理解・生成するだけでなく、意図や意味も解釈します。このような解釈ができるからこそ、エージェント型 AI は戦略的に思考し、複雑な意思決定を行って目標を達成することが可能になります。
エージェント型 AI の主な特性は以下のとおりです。
たとえば、社員が給与の不整合を報告した場合、エージェント型 AI システムは社員の給与履歴を確認して就業データと比較し、不一致の原因を特定した上で、解決内容の社員への通知といったフォローアップ タスクを担当者に割り当てます。エージェント型 AI は変化にリアルタイムに適応するため、例外的な対応が必要な状況が発生しない限り、これらすべてを人間の介入なしで実行します。
AI エージェントとは、事前定義された特定のアクションをワークフロー内で実行するタスク指向のソフトウェア システムです。エージェント型 AI は計画を策定し、AI エージェントは各ステップを実行してプロセスを前進させます。
AI エージェントはルールや手順に従って動作します。反復作業、処理量、正確さが求められる環境で能力を発揮します。戦略的な意思決定は行いませんが、割り当てられた機能を、高い信頼性を持って大規模に実行することが可能です。
AI エージェントの主な特性は以下のとおりです。
AI エージェントは実際、日常業務のさまざまな場面において極めて重点的な形で活用されています。たとえば、人事向け AI エージェントは、社員の定型的な問い合わせに対応し、人間のサポートを必要とすることなく、社員を正しい回答へと導きます。財務向け AI エージェントは、ベンダーや予算に関するデータをシステム オブ レコードからリアルタイムに抽出し、承認閾値と照らし合わせて検証し、後続のワークフローに正しい数値を引き渡します。
エージェント型 AI は「思考役」を担い、目標を理解して適切な成果を導く計画を策定します。AI エージェントは「実行役」として、各実行ステップを遂行します。
エージェント型 AI と AI エージェントは通常、連携して動作しますが、業務の計画・実行・調整に果たす役割は根本的に異なります。エージェント型 AI はワークフローの方向性を決定し、状況の変化に応じてワークフローを調整する一方、AI エージェントは具体的なタスクを実行し、プロセスを前進させる能力に長けています。
両者の役割の違いを理解することで、ビジネス目標に合致し、レジリエンスと効率性を備えた自動化を設計しやすくなります。AI エージェントとエージェント型 AI の主な 5 つの違いは以下のとおりです。
エージェント型 AI はワークフローの状態を評価し、次に何を行うべきかを決定します。制約要因を評価し、変化を解釈し、計画を調整することで、プロセスが意図した成果から逸脱しないよう維持します。
AI エージェントは自律的な選択を行いません。指示が与えられた場合にのみ動作し、指示に従ってタスクを正確に遂行します。自身の能力範囲を超える意思決定や逸脱が必要になる場合は、動作を一時的に停止します。
エージェント型 AI はワークフロー全体を管理します。ステップの順序とその依存関係を構築し、状況の変化に応じてそれらをどう調整すべきか判断します。個々のアクションがどのように連携しているかを継続的に把握します。
AI エージェントは、そのワークフロー内のより限定的な範囲で動作します。データの収集、レコードの更新、情報の振り分けなど、特定のタスクを実行しますが、ステップの順序を管理したり、全体的なコンテキストを理解したりはしません。
エージェント型 AI は新しい情報がプロセスに取り込まれると、動的に応答して学習・適応します。例外が発生したり条件が変化したりすると、それ以降の流れを再評価し、ワークフローを適切に調整します。
AI エージェントは予測可能な環境で最も効果的に機能します。設計されたルールにタスクが一致している限り、タスクを安定的に実行します。ただしルールの範囲外のことが発生すると、次の指示が得られるまで待機します。
エージェント型 AI は多様なエージェントやシステムがワークフローにどう貢献すべきかを調整します。タイミング、依存関係、情報の流れを管理し、プロセス全体がスムーズに進行するようにします。
AI エージェントが、自らの判断で互いに連携することはありません。割り当てられた個々のステップを完了すると、制御をオーケストレーション システムに戻します。
エージェント型 AI は意思決定を行い、定型的な問題を解決し、人間の判断を必要とする場合にのみエスカレーションすることで、人間の管理負担を減らします。
AI エージェントは、状況が自身の業務範囲を超える場合や、追加の指示なしにプロセスを進められない場合、人間の関与を必要とします。その信頼性は、全体を監督することではなく、主に実行面にあります。
エージェント型 AI と AI エージェントは、データ戦略や業務自動化戦略において、それぞれ独自の価値を発揮します。エージェント型 AI は戦略的業務を推進し、システム全体の活動を調整するために必要なインテリジェンスを提供します。AI エージェントは、このようなインテリジェンスを測定可能な成果に転換する的確な実行力を提供します。
このような相互補完的な役割を踏まえてワークフローを設計することにより、組織はインテリジェントな自動化を支える変化に強いスケーラブルな基盤を構築できます。強力なエージェント ベース システムは、将来的な機能拡張を支える基盤にもなります。そのため企業は、ニーズの拡大やテクノロジーの進歩に合わせて、自信を持って自動化戦略を確実に進化させることができます。
すでに 82% の企業が AI エージェントを活用しています。御社は準備ができていますか?Workday の最新レポートをご確認ください。約 3,000 人のグローバル リーダーの知見とともに、AI を活用して人間の潜在能力を最大限に引き出す方法について紹介しています。
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