従来とは異なる CIO
Jabil 社の最高情報責任者 (CIO) を務める May Yap 氏は、ビジネス上の課題を解決し、同社の社員 140,000 人をつなぐ手段としてテクノロジーを活用し、100 を超える拠点の IT オペレーションとデジタル トランスフォーメーションを主導しています。
Julie Colwell
プリンシパル ストラテジスト
Workday
Jabil 社の最高情報責任者 (CIO) を務める May Yap 氏は、ビジネス上の課題を解決し、同社の社員 140,000 人をつなぐ手段としてテクノロジーを活用し、100 を超える拠点の IT オペレーションとデジタル トランスフォーメーションを主導しています。
Julie Colwell
プリンシパル ストラテジスト
Workday
Jabil 社に 10 年以上在職し、企業戦略コンサルタントの経歴を持つ May Yap 氏は、ビジネスファーストの視点で CIO の役割に取り組んでいます。同氏はおよそ 1,000 人から成る自身のチームを、組織をつなぐ要であり、あらゆる部門のしくみを理解しているパートナーと考えています。May 氏にとってテクノロジーは最終目標ではなく、ビジネス上の課題を解決し、大規模かつ複雑な組織をつなぐための手段です。
May 氏は自身のチームを組織に深く関与させ、企業の中核を支える担い手となるよう取り組んでいます。「私たちはサポート チームではありません。ビジネス パートナーです」と同氏は述べています。また、課題を理解してソリューションを設計するため、チームは潜在的な顧客に直接関与していると述べています。この型破りなアプローチでは、IT チームがビジネス チームやオペレーション チームと積極的に連携し、Jabil 社が構築するテクノロジーが顧客ニーズ、収益、業務効率に直結するようにしています。
レポート
製造業界で生成 AI を最も早く導入した企業の 1 社として、Jabil 社は先を見据えてその可能性を追求してきました。この先駆的な精神は、イノベーションと品質を重視する同社の理念にも反映されています。同社は世界で最も技術的に進歩し、信頼される製造ソリューション プロバイダとなることをビジョンに掲げています。同氏のチームはパートナー テクノロジーの活用に加え、タスクのオーケストレーションやシステムの統合を担う独自の Jabil エージェントを開発しています。
「私たちは自社の AI の進化に対して共同で責任を負います」
同氏は 3 年前、データと AI について検討する評議会の設立を支援しました。これは組織の AI イニシアチブを共同で担い、アイデアを出し合うことを目的とし、各チームのシニア リーダーが参加する部門横断型のグループです。「これは画期的な出来事です。私たちは自社の AI の進化に対して共同で責任を担っているからです」と同氏は述べています。
この評議会は具体的なビジネス課題の解決に重点を置いています。主要な取り組みの 1 つは、経験豊富なエンジニアの知識を蓄積することにより、「組織の頭脳」を構築することです。「当社の優秀なエンジニアが持つ暗黙知をすべて収集し、文書化されたナレッジ ベースに蓄積しています」と May 氏は述べています。その結果、若手エンジニアが問い合わせを行い、専門知識の継承や問題解決の迅速化に役立てることができるチャットボットが誕生しました。
Jabil 社はメール処理や調査結果の集約といった手作業を担う AI エージェントのデプロイも進めています。同社は Workday でエージェント向けのシステム オブ レコードを構築する初期パイロットにも参加しています。
成功は従来の投資利益率 (ROI) だけで測定されていません。May 氏の指導のもと、チームはさらに 2 つの主要な指標を追跡しています。
提供までのスピード: アイデアが生まれてからソリューションのデプロイまでにかかる時間。
「私たちは変革を進めるなかで、常に人を中心に据える必要があります」
May 氏は変化が不安を生じさせることを理解しています。同氏は次のように述べています。「変革という言葉自体が恐ろしい響きを持つ場合があります。私たちは変革を進めるなかで、常に人を中心に据える必要があります」
同氏はかつて YouTuber になりたがっていた息子の話を頻繁にします。同氏の当初の懸念は、次世代がテクノロジーを生活の一部として極めて自然に受け入れているという気付きに変わりました。この視点が職場の AI に対する同氏の考え方の根底にあります。
同氏は次のように述べています。「私たちは機械と共存しなければなりません。機械が私たちに取って代わるという話ではないのです」目標は人間の能力を強化し、人財を定型作業から解放して、戦略的な業務に専念できるようにすることです。
Jabil 社の職務を離れると、May 氏は創作活動を通じて自身のバランスを確保しています。同氏は熱心な画家であるだけでなく、公認美術館ガイドとして来館者にアジアの文明や芸術を紹介しています。同氏は「右脳」を使うことを楽しんでおり、このような情熱を本業で求められる分析的思考を補う大切な要素と捉えています。このように創造的思考と戦略的思考を組み合わせることで、同氏はリーダーシップや問題解決に対する包括的な視点を独自に構築しています。
May 氏は AI のリスクを冷静に見据え、責任ある活用を確実なものにするため、強固なフレームワークを整備しています。データと AI について検討する評議会では、厳格なポリシーを策定しており、すべての社員は Workday 上でトレーニングを受講し、ポリシーに同意する必要があります。たとえば、公開 AI モデルに企業データを読み込ませることは厳重に禁止されています。Jabil 社の法務チームとサイバーセキュリティ チームは、AI アルゴリズムの安全性を確保し、意図した通りに機能させるため、監督と監査を積極的に行っています。
May 氏は今後を見据え、従来型の製造業がどのように進化していくかを再構築する機会に注目しています。戦略的ビジョン、部門横断的なコラボレーション、人間的要素への深い敬意を実践的に組み合わせた同氏のリーダーシップは、未来の課題に対応できる組織へと Jabil 社を導いています。
最高経営責任者 (CEO) の 98% は、AI の導入がビジネスに即時的なメリットをもたらすと予測しています。このレポートをダウンロードして、2,355 人のグローバル リーダーから得たインサイトをご確認ください。AI が組織にもたらす潜在的なメリットを理解いただけます。
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