Saica Group 社は、紙、段ボール、軟包装を使用した持続可能なソリューションを提供し、循環性を重視した廃棄物管理の開発に取り組んでいます。創業 80 周年を迎えた同社は現在も拡大を続けています。家族経営を通じて 11 か国に事業を展開し、106 棟の工場と 10,000 人以上のワークフォースを管理しています。
Saica 社はスペインのサラゴサで小規模な製紙工場として創業した後、継続的に成長を遂げてきました。現在はヨーロッパ大陸全土で事業を展開し、英国や米国にも進出しています。同社には 4 つのコア ビジネス分野があり、段ボール古紙製造 (Saica Paper)、廃棄物管理/環境サービス (Saica Natur)、段ボール パッケージング製造 (Saica Pack)、軟包装 (Saica Flex) を運営しています。年間生産能力 330 万トンを誇る同社は、段ボール古紙製造において欧州のリーダー的存在であり、同社の現在の売上高は 43 億 9,400 万ユーロに上っています。
製品やプロセスの継続的なイノベーションと持続可能性に対する根強いコミットメントが、同社の成功を支え続けています。1980 年代にエネルギー生産モデルとしてコジェネレーションを先駆的に導入した後、Saica 社は主要生産拠点にバイオマス ボイラーを導入し、脱炭素戦略を包括的に進めているほか、同社の国際事業を継続的に拡大させています。
進化する市場の需要に対応する
Saica Group 社は市場の需要に積極的に対応することで競争上の優位性を維持しています。これは同社のコア バリューである持続可能性と循環性に対する取り組みを見るとよくわかります。しかし社内の開発プロセスを詳細に分析した結果、継続的に進化する市場の需要と同社が需要に対応する能力との間にはギャップが生じていることがわかりました。プロセスの標準化や管理情報の改善に加え、ビジネスをさらに拡大するためには、効果的な手段を講じて最適な人財やスキルを確保する必要がありました。
調査結果や各国の情報を管理する手間を考慮し、同社はデジタル トランスフォーメーション プログラムを立ち上げることに決めました。各種のツールやシステムを詳細に評価した同社は、デジタル化の達成を支援するシステムとして Workday ヒューマン キャピタル マネジメント (HCM) を選択しました。
Workday が、私たちが求めていたデータ セキュリティ、トレーサビリティ、プロセス標準化を実現するだけでなく、高度な分析とツールによってワークフォースのアジリティを大幅に高めてくれる、実績のある柔軟なシステムであることは明らかでした。
Saica Group 社、人事ガバナンス ディレクター、María José Atarés 氏
最適な人財や適切なスキルを確保・維持する
Saica 社は現在、Workday ヒューマン キャピタル マネジメントの汎用性と機能性を活用し、すべての人財が同じ方法とプロセスを使用して業務を遂行しています。トレーニングのデジタル化は、新しいプログラムで重要な役割を果たしています。学習モジュールはすでにスペインに導入されており、同社がすべての社員のスキルを把握し、スキル開発を組織規模で促進させるために活用されています。
トレーニングの促進は次世代の人財獲得にも貢献しています。Saica 社は魅力ある進歩的・先進的な職場環境を具体的に提示する独自の方法によってすばやく人財を惹きつけています。
Workday の導入後、各社員とチーム マネージャは両者ともに自己管理能力を高めています。現在はすべての社員が個人のデータや給与計算の詳細をすばやく簡単に管理できます。シニア マネージャはより高度なインサイトや情報を取得し、チームを効率的かつ効果的に管理・育成しています。
データのトレーサビリティとセキュリティを常に確保する
Saica Group 社で人事ガバナンス ディレクターを務める José Atarés 氏は次のように述べています。「Workday は欧州や世界各国のデータ セキュリティ規制をすべて遵守しているため、Workday システム内ではデータの安全性が確保されます。当社のデジタル化戦略においてセキュリティは極めて重要です」
「以前は Excel ワークシートを使用していましたが、特に安全というわけではなく、制限が多い上に時間がかかりました。Workday ヒューマン キャピタル マネジメントの導入によってデータ管理や分析のプロセスが標準化され、安全性が大幅に強化されたため、Excel ワークシートを使用する必要はなくなりました」
「現在は、いつ、誰が、何を、どのように行ったかを特定することができます。そのため、システム内のデータが正常な状態に維持されているかどうかをいつでもすばやく確認できます。現在何が起きているのか、なぜ起きているのかを的確に把握することもできます。見落としや誤りが生じるリスクを回避し、すべての情報の正確性と最新性を確保できるため、ワークフォースのスキルを確実に活用・開発することができます」
組織に新たな業務を取り入れ、国際的なプレゼンスを高める中、Saica 社は長期的なプランニングと事業展開を常に重視しています。この理念は製品やサービスの提供のみを想定しているわけではありません。デジタル化プログラムも将来を見据えた取り組みの 1 つです。同社はさらなる成長や能力開発に向けて長期的な取り組みに尽力できるパートナーを求めていました。
グローバルなチェンジ マネジメントは困難を伴いますが、Workday のおかげでプロセスを標準化・簡素化し、社内の誰もがメリットを享受できる強力なデジタル未来へと大きく前進することができました。
Saica Group 社、人事ガバナンス ディレクター、María José Atarés 氏