社内で開発した人事データ ウェアハウスを廃止し、セルフサービスによるレポーティングを実現

DATEV 社は多様な人事データをすばやく統合し、ドイツの厳しいワークフォース レポーティング要件に準拠する負担を大幅に軽減しています。

オッフィスでコンピューターに向かう女性。

ドイツの人事レポーティング要件に容易に準拠する

すべての関連データを一元化し、セルフサービスを提供する

古いデータ ウェアハウスを廃止し、過去データへのアクセスを可能にする

EU GDPR ルールへの対応をサポートする

教育水準、スキル、技術力の高いワークフォースは、ドイツの強力な経済を支えています。ドイツの GDP は世界第 4 位、輸出は中国、米国に次いで世界第 3 位にランクインしています。給与、休暇、安全など、従業員の権利を保護するドイツの従業員保護法は、世界で最も厳しいものの 1 つです。

すべてのドイツ企業と同様、DATEV eG 社も労使協議会の規制に従って事業を運営する必要があります。また、EU 一般データ保護規則 (GDPR) 法で規定されているように、各社員のデータ プライバシーを保護する必要もあります。

DATEV 社で Workday のテクニカル アーキテクトを務めている Michael Goller 氏は、このような従業員関連の規制を熟知しています。同社のコンプライアンスを維持することが彼の主な職務です。アクセス権限に基づいて人事データを安全に提供することも彼の任務に含まれています。人事データには社員の個人データも、経営陣が組織的な意思決定を行うために活用するビジネス データも含まれます。彼はデータ プライバシーの保護にも携わっています。

最新化の機会

DATEV 社は 20 年前に構築された複雑なデータ ストレージ システムに人事情報を保存していました。データを他のシステムの情報と組み合わせて分析し、レポートを生成するためには、複雑な抽出、変換、ロード (ETL) プロセスを通じて、データ ウェアハウスにデータを送信する必要がありました。「私たちは人事データ システムを最新化するために Workday を選択しました。部門横断的なデータ アクセス、管理、分析、レポーティングを容易に行えるようにしたいと考えたのです」と、Goller 氏は述べています。

しかし DATEV 社は大きな障害に直面しました。Goller 氏は次のように説明します。「過去の人事データにアクセスすることは実質的に不可能でした。アクセスできても、想像を絶するほどの手間と時間を要するでしょう。以前の人財管理ソフトウェアの過去データをすべて Workday にロードするには、あまりにも時間がかかりすぎるのです」

Workday Prism Analytics のおかげで、現在はすべての過去データに完全にアクセスできるようになっただけでなく、すべての関連データを 1 か所に集約することができました。Workday を活用し、ユーザーにセルフサービスを提供することも可能になりました。テクニカル アーキテクト

DATEV 社の社員プロファイルの完全性と正確性を維持し、ドイツの従業員保護規制に準拠するためには、過去の人事データに簡単にアクセスできるようにする必要がありました。そのとき Goller 氏の目に留まったのが Workday Prism Analytics でした。このソリューションが提供するデータ ハブにより、DATEV 社は大量かつ多様な過去データや業務データを信頼性の高い Workday データと統合し、1 つの安全な統合ソースに集約しました。Goller 氏は次のように述べています。「Workday 環境に Prism Analytics を追加することで、過去の人事データにアクセスできないという重大な問題を解決できました。私たちは最終的に古いデータ ウェアハウスを廃止したため、時間と費用を節約できるようになりました」

7 月からクリスマス準備を開始

DATEV 社が Workday の本稼働を開始して間もなく、Goller 氏は新たな環境で猶予のないプロジェクトに取り組む必要がありました。クリスマス ボーナスの支給です。Goller 氏は次のように述べています。「夏の初めにデプロイメントを終えたばかりで、10 月末までにボーナス モデルを完成させる必要がありました。過去データを含め、多くのソースからデータを収集し、社員ごとに個別の計算を行う必要があります。少しでも遅延すれば、混乱が生じます。しかし Workday Prism Analytics のデータ ハブを使用することで、すべてのデータをシームレスに収集して 1 か所に集約できたため、期日通りに処理を完了できました」

Goller 氏は Workday の専門コンサルタントの功績も称えています。このコンサルタントは人事部門が初日から業務を適切に遂行し、Prism Analytics が最善の方法で機能するようにサポートしました。Goller 氏は次のように述べています。「初日から失敗して期日を守れなくなるような事態は回避できました。すべての適切なデータ要素をシームレスにモデルに取り込んでテストを成功させた後、このモデルを給与計算システムに滞りなく組み込むことができました」

支払不能保険: セルフサービスに向けた一歩

ドイツでは従業員が最長数年間のサバティカル休暇を取得できます。DATEV 社では最長 3 年間の休暇を提供しています。この休暇を取るにあたり、従業員は事前に休暇を申請し、休暇期間中に適用される権利を請求します。Goller 氏は次のように述べています。「どの企業もこの休暇に伴う費用に保険をかける必要があります。DATEV ではこれらの費用を貸借対照表に追加し、監査担当者が大量の項目を詳細に確認します。毎年 12 月、私たちは保険会社にレポートを提出します。保険会社は私たちが貸借対照表に積み立てた合計金額に応じて補償金額を調整します。私たちは年に 1 回、各従業員に金額を報告する必要もあります」

Workday Prism Analytics で生成したデータ レポートを含めることで、以前よりもはるかにビジネスプロセスを充実させることができました。

テクニカル アーキテクト

Workday Prism Analytics のデータ ハブを使用して個別のデータを統合し、必要なレポートを生成した Goller 氏は、12 月に規定のガイドラインに従い、保険会社に提出したレポートと、個人別のレポートを従業員に提示しました。Goller 氏は次のように述べています。「古いシステムの過去データも必要になりましたが、極めて速やかにアップロードできました。Prism でレポートを生成すると、ほとんどの処理を Workday 内で行えるため、社員は自身で独自のレポートを生成できます。社員は現在、当社のセルフサービスを使用し、自身のタイムシート、給与情報など、個人データに安全にアクセスすることができます」

Goller 氏は複雑なデータ変換を行うことなく各種レポートを作成できるようになりました。彼は次のように述べています。「私は技術に詳しいわけではないので、Prism Analytics のデータ ハブを使用して Workday 内でデータを統合できるようになり、作業が大幅に容易になりました。Workday で作成したレポートのデータを Prism に取り込み、外部システムのデータと組み合わせることができます。その後、データを照合・統合すればレポートを完成させることができます。誤りがあった場合は簡単に修正できます」

GDPR に従ってデータ プライバシーとコンプライアンスを保護

EU GDPR のルールは複雑であり、違反すると多額の費用が発生する恐れがあります。たとえば、個人データが不要になった場合や、社員から特定のリクエストがあった場合、企業はその個人データをパージする必要があります。Goller 氏は次のように述べています。「Workday 環境内で Prism を使用すると、特定の人事データをアーカイブまたは削除するスケジュールを設定できます。Workday に組み込まれたデータ セキュリティ機能と組み合わせることで、従業員のデータを保護し、GDPR に準拠できます。DATEV の経営陣と労使協議会の両者にとってどちらも極めて重要なことです」


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