現在、全世界、全産業においてディスラプションの時代、大変革時代に突入しています。
これまで日本企業が強みとしていた経営・人事の仕組みが世界に通用しなくなり、新たな成功モデルの確立が早急に求められています。
こうした変化の代表的なものは、デジタル トランスフォーメーション(DX)ですが、DXの成否には、人財戦略が重要である点は見落とされがちです。DXを成功に導くために、企業全体としてどのような人財戦略をたて、企業文化を育んでいけばよいのでしょうか。最新の調査レポート、企業の取り組み事例をご紹介します。
新しいデジタル プロダクトやサービスを導入して会社を成長させる「デジタル トランスフォーメーション(DX)は、ある重要な条件なしには起こりません。それは「組織のアジリティ」です。
Workdayが、さまざまな業界の 998 名のビジネス リーダーたちを対象に行った世界規模の調査から、企業が新しいプロダクトやサービスの創出、それらを使った収入源の構築、その基盤となるビジネス モデルの開発をどのように行っているの、そして最も大きな成功を収めたリーダーがどのように組織のアジリティを活用してデジタル分野での成長を推進したのかが明らかになりました。
かつて日本においては、終身雇用・年功序列制度に基づく企業経営がビジネスの成功を支えた時期もありました。しかしDXが求められるような現在のビジネス環境では、新しい価値観のもとで、人財の採用、育成、評価が行われる必要があります。その実現には、保守的な企業文化の革新が必要となるケースがあります。
こうした中、日立製作所が注目したのが Workday だったのです。
企業が目指すのはビジネスのイノベーションであり、デジタル トランスフォーメーションは、その一形態にすぎません。イノベーションを起こすのは最終的にはヒト、チームであり、まず検討しなければならないのは、イノベーションを起こすための人事戦略であると考えます。イノベーションが起きやすくなる組織や人事戦略とはどのようなものでしょうか。「組織論」「リーダーシップ」 「人財獲得」 「スキルの再習得と学習」「AIの活用」などの観点から考慮する必要があります。