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Workday パートナーからのヒント : COVID-19 パンデミックの中で事業を継続するために

 

これは、Workday のブログに Mary Hayes Weier が英語で投稿した記事です。日本の読者の皆様も興味を持たれることと思い、この記事を翻訳しました。

 

ビジネスリーダーは今、試練の時を迎えています。社員の健康と生活に気を配るのはもちろん、不確実な未来に向かって組織を導かなければならないリーダーとして、事業をどのように継続させていくかも考えなくてはなりません。

Workday では、すぐに役立つ情報を皆様にお伝えしたいと考えています。幸い当社には、実践的なガイドラインを精力的に作成し公開している優秀なパートナーがいます。この記事では、Workday の戦略的パートナーである Deloitte 社と KPMG 社が作成した公開済のレポートをご紹介します。これらのレポートは変化に強いリーダーシップを取り上げています。これこそが、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の渦中にあってビジネスを継続させる鍵となります。

 

企業の使命を最優先する

Deloitte 社でグローバル CEO を務める Punit Renjen 氏は、同社のグローバル リーダーの知見を参考に『The heart of resilient leadership: Responding to COVID-19 (ビジネスリーダーに求められる危機対応力 (レジリエンス) とは)』を執筆しました。この中で同氏は、今回の危機に際してリーダーに求められる 5 つの基本的要素を紹介しています。

筆頭に挙げられているのは、思いやりと論理性を両立したリーダーシップの重要性です。「危機にしなやかに対応できるレジリエントなリーダーは、従業員、顧客、そしてより幅広いエコシステムのそれぞれの立場に立ち、思いやりをもって対応し、誠実に、そして心から親身になることが必要です。同時に、レジリエントなリーダーは、そのような混乱では避けられない経済の悪化から、財務業績を維持するために厳しくも合理的な方針をとる必要があります」

事業の継続に最も有効と思われる要素として、企業の使命を最優先する姿勢も挙げられています。「危機的状況にある組織は、無数にあるように思われる緊急の問題に次から次へと直面しています。レジリエントなリーダーは、問題が短時間で次々に発生しかねないエリアを見極め、最も差し迫ったものに狙いを定めていきます」このレポートでは、事業継続計画における多国籍企業のリーディング プラクティスの分析に基づいて、7 つの優先項目を挙げています。対象となった企業には、感染症に関する危機管理の実績がある企業も含まれています。

それらに加えて、明確な思考の重要性も強調されています。「思考、コミュニケーション、意思決定が明確であることは重要です。この明確さを最もよく示し、心と頭を使って組織を導くことができる CEO ならば、この危機を耐え忍ぶために組織を奮い立たせ、どんな事態にも備えられるようにして、企業のブランドを高めることができます」

 

取締役会の積極的な関与が求められる

「2008 年~ 2009 年の金融危機以来、危機対応プラン、事業の継続性とレジリエンス、キャッシュフロー、シナリオ プランニング、そしてコーポレート リーダーシップが、これほどのプレッシャーにさらされたことはありません」と、KPMG 社のレポート『Navigating the pandemic: A board lens (パンデミックを乗り切る: 取締役会の視点)』は指摘しています。「企業は毎日、あるいは毎時間ごとに情報が変化する中で対応策を調整し、場合によっては COVID-19 が事業に与える影響の認識を根本的に見直す必要があります」

このレポートでは、事業継続のための対応策を取締役会が検討する際に重視すべき 5 つの項目を取り上げています。最優先事項として挙げられているのが社員の安全と生活です。続いて、財務リスクとシナリオ プランニングへの重点対応、主な事業運営リスクの把握、企業の危機対応に関する取締役会への報告の徹底、そして財務報告と財務情報開示による影響の評価が挙げられています。

COVID-19 による影響が十分に見極められていないことを考えると、事業継続に向けて特に重要なのはシナリオ プランニングです。世界同時不況の可能性や、事業のさまざまな面への二次的影響など、シナリオ プランニングで検証すべきことは多数あります。その中でも特に経営陣が求めているのは、将来がどのように展開する可能性があるかについて複数のシナリオを作り、それぞれに伴うリスクを評価することです。

 

「CEO は、差し迫った危機だけでなく、COVID-19 によって露呈した弱点を克服するためにも行動を起こす必要があります」—KPMG 社

 

CIO が危機対応のリーダーとなる

Deloitte 社のレポート『People, Technology, and the Path to Organizational Resilience (人、テクノロジー、そして組織的レジリエンスへの道)』によると、COVID-19 の危機下でビジネスを継続するためにはテクノロジー面での強力なリーダーシップが必要です。「CIO とテクノロジー リーダーにとってこの現状は、自らの知識とテクノロジーの力で組織を導き、危機を乗り越えるための好機であると同時に責務でもあります。両者ともに、優先すべき取り組みを見極める必要があります」と著者は述べています。「組織のビジネス レジリエンスは、使用しているテクノロジーとシステムによって決まります。したがって、テクノロジー リーダーは危機対応リーダーとしての役割を担うべきなのです」

レポートでは、CIO による対応戦略に必要な 7 つのポイントを紹介しています。その 1 つが事業継続 (BC: Business Continuity)/災害復旧 (DR: Disaster Recovery) 計画への重点的な取り組みです。「BC 計画では人と場所の安全を確保しながら業務を継続することに、DR 計画ではデータとアプリケーションに重点を置いています」と著者は説明します。「リスクとその影響の評価、復旧戦略の策定、エスカレーション手順の明確化はすべて BC 計画の対象となります。一方、DR 計画ではテクノロジー環境をどのように正常な状態に復旧させるかに重点を置きます」

また、ビジネスの継続性を維持するための 8 つのヒントも紹介しています。その中には、テクノロジー プロジェクトやテクノロジー ポートフォリオの必要性について合理的に説明すること、全員ではなくてもこれまでより多くの社員が在宅で勤務するようになった昨今、テクノロジー インフラを新たな利用形態に対応させること、重要なアプリケーションやデータを緊急時でも利用可能にするためのコンティンジェンシー プラン (緊急時対応計画) を策定すること、などが含まれます。さらに、「多くの組織ではクラウドへの移行が進んでいるため、自組織のデータセンターで大規模な障害が発生しても基幹業務が停止することはなくなっていくだろう」と付け加えてもいます。

 

発生確率は低くても影響の大きい出来事に備える

KPMG 社のレポート『How CEOs Can Respond to the Crisis and Build a Resilient Future (危機に対応してレジリエントな未来を構築するために CEO にできること)』の中で著者は、「CEO は差し迫った危機への対応だけでなく、COVID-19 によって露呈した弱点を克服するためにも行動を起こす必要がある」という重要な指摘をしています。さらに、「COVID-19 危機は、グローバルなビジネス運営におけるシステミック リスク(ドミノ倒し的に危機が全体に波及するリスク)を浮き彫りにした」とも述べています。

今回に限らずあらゆる危機に際してビジネスを継続するために、ビジネスリーダーが戦略的プランニングにリスク管理を組み込むべき理由はここにあります。企業は「今回のような危機やその他の不測の事態がビジネスにどのような損害を与えるかを、定期的にシミュレートすることができます。そこから得た知見に基づいて、今日のグローバル ビジネスの現状に耐えうる事業展開とサプライチェーンを設計する必要があります」

COVID-19 について著者は次のように述べています。「CEO は、今回の危機が一度限りのものだと考えてはいけません。今回のパンデミックがこれほどの混乱をもたらすとは、誰も予想できませんでした。しかし、確率は低くても影響の大きい出来事が今後も発生するということは、確実に言えるのです」

さらに詳しくお知りになりたい場合は、KPMG 社のリソース ページおよび Deloitte 社のリソース ページで、COVID-19 の危機対応に関するその他のコンテンツやリソースをご覧いただけます。「Workday パートナーからのヒント」シリーズの次回の記事では、在宅勤務への対応について取り上げます。こちらもぜひご覧ください。

 



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